高齢化に伴い、今では日本人の2人に1人が、がんに罹患すると言われています。しかし、がん治療は、経済的、身体的、精神的な負担が大きく、患者やその家族を悩ませ続けてきました。こうした状況を改善しようと、遺伝情報を解析して治療に役立てる「がんゲノム医療」に取り組んでいる人たちがいます。
30年以上にわたりヒトゲノム研究に取り組み、「がんゲノム医療」の発展に貢献してきた東京大学医科学研究所。昨今では、がん患者それぞれのがんの性質や原因を突き止め、適切な治療を提供できるようになり始めています。これを可能にしているのが、日立が構築するスーパーコンピューター「SHIROKANE」です。「少しでも多くのがん患者を救いたい」と語る担当者に話を聞きました。