【巻頭エッセイ】禅のこころ(7)
慈眼~人を育てる~
全生庵七世 平井正修住職による「禅のこころ」をテーマにした巻頭エッセイ
【対談】帝京大学スポーツ局局長 岩出雅之氏/株式会社日立製作所 執行役常務 谷口潤
人を育てるウェルビーイングの力
2021年度全国大学ラグビーフットボール選手権大会で10度目の優勝を果たし、26年間の帝京大学での監督生活に区切りをつけた、現・帝京大学スポーツ局局長 岩出雅之氏。そしてラグビーを愛し、岩出氏を敬愛し続けてきた日立製作所 執行役常務 谷口潤。コロナ禍で岩出氏が気づいた、人間の成長に絶対必要なものとは何か?対談を行いました。
【Pioneering Spirit】サプライチェーン
サプライチェーン強靭化とESG経営、どう両立するか
サプライチェーンを取り巻く環境が変わってきました。パンデミックや戦争といったグローバルに影響を及ぼすリスクへの迅速な対応に加え、ESG経営を推進する顧客ニーズへのきめ細かな配慮が求められています。このような時代の要請に応えることで日本の産業の成長に貢献しようと、日立は「サプライチェーンコーディネーションサービス」構想を掲げました。
【グラビア】時空を超え、ビジネスを育む名建築たち(7)
国立国会図書館東京本館[東京都・千代田区]
国内で発行されたほぼすべての出版物が揃う、国立国会図書館。東京本館を設計したのは日本のモダニズム建築の巨匠、前川國男(1905年-1986年)の薫陶を受けた建築家集団だ。前川の建築思想は確実に後進に受け継がれ、国立国会図書館建物のすみずみに表れている。
【EFOセレクション・新たな企業経営のかたち】早稲田大学商学学術院教授 広田真一氏
「ステークホルダー資本主義」をどう見るか
: Executive Foresight Onlineサイトで公開された中から【第1回】株主主権からステークホルダー主権へ【第2回】資本主義の二つの顔を掲載しました。
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【読書時間】フランス文学者・書評家 鹿島茂氏
本好きを極めたら書店が生まれた
どんな基準で本を選び、読書体験から何を学んで来たのか。今回はフランス文学者、書評家として知られ、セレクトショップ型の書店「PASSAGE by ALL REVIEWS」をプロデュースした鹿島茂氏にお話を伺いました。
編集後記
第4号ではご登場の講師の皆さまから「人を育てる」というとても重要なテーマについてさまざまな示唆をいただきました。
10度も全国大学ラグビー選手権制覇に導いた帝京大学ラグビー部前監督であり、現在帝京大学スポーツ局局長として大学内のスポーツ振興を牽引されている傑出した教育者、岩出雅之氏のお話を伺うことができました。2020年に連覇が途切れ、しかもコロナ禍で思うように活動ができない状況からいかに組織を立て直したか。キーワードは「ウェルビーイング」であった。チームメンバーの心の安全を確保することをまず土台として築き、安定させることで初めて、次の健全なチャレンジ、成長へつなげることができる。大学スポーツだけでなくビジネスの領域でも同じことが言えるのではないでしょうか。
巻頭エッセイでは、全生庵平井住職から禅語の「慈眼」を紐解き、育てる相手を「しっかり見る」ことが大切であるとの教えをいただきました。
国立国会図書館東京本館の基本設計は、日本のモダニズム建築の巨匠の一人である前川國男氏が育てた建築家集団ミド同人のメンバーが担当しました。前川國男氏自身は、ル・コルビュジエ、アントニン・レーモンドに師事し育てられており、彼らからの学びも受け継ぎ、多くの後進を育てていったわけです。
人的資本経営が注目を集めており、中長期的な企業価値の向上に向けて人財をいかに育てていくべきかが経営の一つのテーマとなっています。「人を育てる」。識者の言葉に接し、深く考えるきっかけにしていただければ幸いです。