【巻頭エッセイ】禅のこころ(9)
照顧脚下~自分の足元を見よ~
全生庵七世 平井正修住職による「禅のこころ」をテーマにした巻頭エッセイ
【対談】二山治雄氏(バレエダンサー)/株式会社日立製作所 執行役常務 馬島知恵
17歳でローザンヌ国際バレエコンクール1位となり、卓越した技術と端正な動きで日本のバレエを牽引する若きダンサー、二山治雄氏27歳。日立のデジタル&システムサービスセクターで社会イノベーション事業を取りまとめる、バレエファンの日立製作所 執行役常務、 馬島知恵。バレエの魅力から社会課題の解決に至るまで、興味深い展開となった対談をダイジェストでお届けします。
【Pioneering Spirit】
電力・鉄道などの重要社会インフラや産業分野向けに情報制御システムを提供する日立の大みか事業所では、2022年度からGX実証プロジェクト「大みかグリーンネットワーク」を推進中です。同事業所を起点に、地域やサプライチェーンなどのステークホルダーにもその輪を広げるこのプロジェクトの指揮を執る松本一人と、現場を取りまとめる沖林久徳に、その企図や具体的な取り組み施策、今後の展望について聞きました。
【グラビア】時空を超え、ビジネスを育む名建築たち(9)
2023年9月、 大阪 ・ 新世界にそびえ立つ通天閣が一年間に及ぶ改修工事を終え、装いを新たにした。通天閣の竣工は1956年。設計者は、東京タワーをはじめ名だたる日本のタワー建築を手掛けた「塔博士」こと内藤多仲(1886~1970)だ。日本で最初に耐震構造理論を確立した一人として、電波塔をはじめオフィスビルや百貨店、工場、発電所など500にのぼる建築物の構造設計を行った。実は現在の通天閣は二代目であり、初代通天閣は戦時中の火災が原因で姿を消している。街のシンボルタワーをなんとか復興しようと尽力した地元住民の粘り強い行動力がなければ、今の新世界のきらびやかな夜はなかった。
【EFOセレクション・新たな企業経営のかたち】元野球日本代表「侍ジャパン」監督 栗山英樹氏
2023年7年21日、『サステナブルな地域創生とDX』をテーマに日立製作所主催のイベントが開催された。ゲストは、2023「World Baseball ClassicTM」において「侍ジャパン」を優勝に導いた元日本代表監督の栗山英樹氏。Lumada Innovation Hub Senior Principalの加治慶光が進行を務めた本講演の模様をお届けする。
【読書時間】株式会社日本総合研究所 創発戦略センター エクスパート 村上 芽氏
各界で第一人者と呼ばれる人はどんな本を読み、読書体験から何を学んできたのか。第9回は、サステナビリティや子どもの参加論の専門家で、日本総合研究所 創発戦略センター エクスパートの村上芽氏にお話しを伺いました。
編集後記
サステナビリティ経営が国内企業に定着してきています。
ExecutiveForesight6号では「サステナブル」をテーマの1つとして各分野の識者、第一人者や日立関係者からとても示唆に富むお話を伺うことができました。
読書時間で、村上芽氏は、サステナブルを「変わらないこと、ではない」。企業は変化を恐れず、社会に不要となったものを自ら閉じ、変わり続けなければならないとおっしゃっています。全生庵平井住職からは「照顧脚下」という禅語の「いま、ここ」という教えの紹介とともに「過去・現在・未来は1本の線のようにつながっているわけではなく、「現在」という点の連続であると考え、過去に執着せず、未来に期待や不安を持たず、今できることを全力で行う」と説かれました。おふたりのお話は、過去からの延長線上で考えがちな我々にとって別の新たな視点を与えられた思いです。
バレエダンサーの二山治雄氏との対談では、バレエと社会イノベーションの双方に通じるお話をお聞きできました。舞台上のダンサーだけに注目が集まりますが、振り付けや演出、音楽、舞台セット、衣装など揃ってはじめて作品として成立する。順位やゴールがなくチームとして更に高みをめざし続けるとの発言。これは社会課題解決に向けて、ありたい未来への共感とビジョンを共有した仲間(企業、行政、大学、NPO、市民ほか)との協創活動と同じだと感じました。
名建築のグラビアでは、大阪のシンボル「通天閣」を取材しました。塔体の塗装もシルバーに塗り替えられ、LED照明が美しく夜空に映えています。お近くにお越しの際は是非お立ち寄りいただき、日立のLEDサイネージを眺めていただけますと幸いです。