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私たちの生活やビジネス、あるいは業務のあり方を大きく変えようとしている生成AI。今後、生成 AI は、私たちの「相棒的な存在」や「日常生活の必需品」になる可能性を秘めています。
「教えて!あなたの生成 AI 活用術」シリーズは、生成AIを業務やプライベートで利用している日立の従業員が、創造力と技術力を生かし、おすすめの活用方法やアイデア、今後の可能性について、具体的なユースケースやエピソードとともに紹介する連載企画です。

今回は、データサイエンティストの神谷 明弘さんの活用術を紹介します。日立の生成 AI 専門組織Generative AIセンター のメンバーであり、プライベートでは6歳の息子さんをもつお父さんでもある、神谷さんならではの活用方法を紹介いただきました!

(本記事は、2024/1/4に寄稿された内容です)

画像: 子どもの教育方針の検討にも生成AI!?お父さんデータサイエンティストの活用術

神谷 明弘(Akihiro Kamiya)
株式会社 日立製作所 デジタルエンジニアリングビジネスユニット
Data & Design DataStudio
<Profile>
2007年日立製作所入社。通信分野における監視制御ソフトウェアの設計開発に従事。AIを用いた異常検知システムの開発を経て、2020年に社会システム事業部のデータ分析推進部署へ異動。主に社会インフラ事業者向けのデータ分析案件の支援とパブリッククラウド活用を推進。2023年に現部署へ異動し、本格的に生成AI関連の業務に取り組んでいる。

生成AI を使い始めたきっかけと時期、また利用頻度はどのくらいですか?

画像系(StableDIffusion等)は2022年の9月頃に技術系のニュースで話題になっているのを見て使い始め、気が向いた時に触る程度です。言語系(ChatGPT等)は2022年の12月頃に技術系のニュースで話題になっているのを見て使い始め、利用頻度は1日1~数回程度です。

生成AI をどのような用途で活用していますか?

仕事では、Microsoft (MS) Azure Open AI Service を用いた社内トライアル環境を使用しています。
具体的な活用例として、アマゾンウェブサービス (AWS) を活用したデータ変換 (ETL) サーバレスアーキテクチャの検討にあたり、要件を入力することで、生成 AI にアーキテクチャ案を作成してもらいました。最初の回答には実現不可能な部分が含まれていましたが、指摘すると実現可能なアーキテクチャを回答してくれました。AI に関する知識はなくても、ある程度 AWS 知識がある人なら使えそうだなと思いました (最新のサービスの情報は学習していないため、注意が必要です)。

画像: さまざまなモデルを使い分ける画面 (自作)

さまざまなモデルを使い分ける画面 (自作)

また、最近ではMS Azure Open AI Serviceにて提供されている GPT 系のモデル以外にも Amazon BedRock にて提供されている Amazon Titan、Anthropic Claude2、Meta Llama2 など、別のモデルも併用しています。モデルにより得意不得意があり、同じ質問を投げかけても、回答が異なります。プロンプトを工夫するだけではなく、まずはさまざまなモデルで試してみるというのも有効だなと思いました。

プライベートでは、息子の教育に関する動画を見ようとしたのですが、なかなか時間がとれないまま、いくつか溜まってしまっていました。そこで、OpenAI が公開している文字起こしAI「Whisper」と「ChatGPT」を併用し、動画から音声抜き出し→音声から文字起こし(Whisper)→要約(ChatGPTにて指示)というプログラムを組むことで、短時間で動画の内容を把握することができました。
私は有償版の「Whisper」と「ChatGPT」を利用していますが、無償版も公開されているので、ぜひ試してみてください。

画像: OpenAI API (Whisper + ChatGPT) 個人契約の画面

OpenAI API (Whisper + ChatGPT) 個人契約の画面

生成AI を活用するメリットをどのように感じていますか?

ChatGPTは何を相談しても怒らない、とにかくなんでも試すことができる、というところが一番のメリットだと思います。私は以前から息子に「お父さんはドラえもんの頭の中を作るような感じの仕事をしているよ」という適当な話をしています。生成AI関連の仕事をしていると、徐々にそれが本当になっていくような感覚を覚えます。

今後、どのように生成AI を活用していきたいですか?

Generative AIセンターには、多くの問い合わせをいただいています。生成 AIが万能なわけではなく、他の手段の方が適している場合もあるため、生成 AI をフックとして、それ以外の AI 活用も含めて、お客さまのニーズや課題に応えていきたいと考えています。社内業務への適用としてはもっとデータサイエンティスト業務に生かせるようにしていきたいです。部内でも既に特徴量抽出*に ChatGPT を活用しているメンバーもいるので、連携してお客さまプロジェクトの対応を進めていけたらと思います。
*特徴量抽出とは:機械学習やディープラーニングにおいて、大量のデータから汎用的なパターンを見つけ出す際に、データのどのような特徴に着目すべきかを表す変数(特徴量)を作成するプロセス。

関連リンク

生成AI活用術|デジタル:Digital Highlights (digital-highlights.hitachi.co.jp)

生成AI|Lumada:日立 (hitachi.co.jp)

ChatGPTで話題の「生成AI」とは? 働き方を変える最新技術:社会イノベーション:日立 (social-innovation.hitachi)

※「ChatGPT」はOpenAI OpCo, LLCの登録商標です。
その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。

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