Hitachi
お問い合わせお問い合わせ

日立がLumadaとして蓄積したDXのノウハウや、全社で推進するAIトランスフォーメーションにおける生成AIのナレッジ・技術を活用し、顧客の課題解決やイノベーションの創出に貢献

日立は、生成AIを活用した業務効率化やサービスの高度化など経営改革を推進する顧客を伴走型で支援する「生成AI活用プロフェッショナルサービス powered by Lumada」を、7月22日より提供開始する。
本サービスは、日立が、Lumada として蓄積してきたDXのノウハウに加え、Generative AIセンター*1 設立以降、日立全社で推進してきたAIトランスフォーメーションにおける生成AI活用の豊富なナレッジ・技術や、グローバル先進の GlobalLogic の技術およびテクノロジーパートナーとの戦略的アライアンス*2 を通じた成果などを駆使し、生成AIの導入から活用、価値創出を支える人財育成までトータルに支援するもの。

日立では、生成AI活用による生産性向上をめざし、業務利用ガイドライン・生成AI共通基盤など環境の整備から、問い合わせ対応の効率化や機器設備の保守サポートなどIT・OT (運用技術) の業務への適用を推進してきた。その成果を生かし、金融・製造・鉄道・エネルギーなど幅広い顧客との協創も推進しながら、約1,000件のユースケースを検証してきた。本サービスでは、それらの検証で得られたノウハウとして、「従業員の利用率向上」や「生成AIの回答精度向上」、「生成AI人財の育成」などのナレッジを活用する。

今後、本サービスは、Generative AIセンターが中心となり、生成AIに関する豊富な知見と高い技術力を有するデータサイエンティストやAI研究者などのスペシャリストに加え、生成AIに精通するエンジニアやコンサルタントやOTの知見を有するドメインエキスパートなど専門家を結集して、数百人規模の体制で提供していく。
これにより、生成AIのユースケース創出や最適なモデル・サービスの評価検証、回答精度を上げるRAG*3 構築など、生成AIの導入効果を引き出すために必要な対応に伴走しながら、最終的に顧客の経営改革に結びつけることに貢献する。

「生成AI活用プロフェッショナルサービス powered by Lumada」の特長

本サービスは、生成AIの業務への本格導入にあたって顧客が直面しやすい以下のような課題・ニーズに対応する7つのサービスメニューで構成されている。

【主な課題・ニーズ例】
* 自社に生成AI環境を導入したが、従業員による利用率が上がらない
* 自社の独自データ・社内文書を活用しRAG環境を構築したが、回答精度が悪い
* 生成AI活用の内製化に向け、自社にプロフェッショナルな生成AI活用人財を増やしたい

1. 顧客の課題を踏まえ、業務プロセスに沿ったユースケースの創出など、生成AIの導入を支援

生成AIの導入を検討する顧客に対し、「DX推進支援サービス」を通じ、生成AIの最適なユースケースや効果を引き出すための包括的なサポートを提供する。具体的には、株式会社日立コンサルティングと連携しながら、顧客の業務課題をヒアリングし、効果や難易度などを踏まえ、最適なユースケースの選定・具体化を支援する。また、「ユースケース実現性検証サービス」によるプロトタイプの簡易開発を通じてユースケースの実現性を検証する。これにより、現場に組み込んだ時の効果試算をより精緻に把握し、生成AIの最適な導入戦略を立案することが可能となる。さらに、「生成AIアプリ開発支援サービス」を通じて、関連システムとの連携やシステム仕様の設計検討など、生成AIを業務に組み込んだアプリケーションの開発・テストを支援する。
なお、生成AI導入効果の検証にあたっては、Lumada Solution Hub のサービスメニューである「生成AIトライアル環境提供サービス」を利用することで、顧客の業務やシステム仕様に応じた最適なLLM*4 を活用し、生成AIの効果を素早くかつセキュアに試せる環境を準備する。

2. 実業務に耐えうるエンタープライズレベルのRAG構築をテクニカルサポート

生成AIの実業務での利用や本番運用を想定したテクニカルサポートを包括的に提供する。
生成AIの回答精度を上げるためには、独自のナレッジデータベースをAIに付与し、より正確な回答を返すRAGを構築する必要がある。RAGは、さまざまな技術を使って複数のフェーズを経て作り込む必要があるため、高い回答精度を出すRAG を設計・実装するには、幅広い技術力と知見が求められる。そこで、「RAGアセスメントサービス」により言語モデルの評価検証を行い、さまざまな言語モデルの中から最適な言語モデルを提案するとともに、「RAGチューニング支援サービス」を通じて、顧客のユースケースにあわせてRAGをチューニングすることでAIの精度向上を支援する。また、「データ読み取り支援サービス」では、図表を含む文書を生成AIが読み取れるようにテキスト化する処理が可能になり、顧客のデータ活用を支援する。

3. 生成AIのプロフェッショナル人財の育成支援

日立では、顧客のAIによる変革を支援する上で重要な役割を果たす「GenAI Professional」を、グローバル研修プログラムを通じて、5万人以上育成する計画である。こうした社内での育成ノウハウを生かし、生成AIの業務適用の内製化を検討する顧客向けに、生成AIのスキルを備えたエンジニアの育成をサポートする「人財育成支援サービス」を提供する。
具体的には、研修やOJTを通じて、プロンプトエンジニアリングやRAG構築のスキルを習得できる育成プログラムを提供する。顧客自身が生成AIを活用できるようになることで、継続的な業務改善と革新を実現するとともに、組織全体の生成AI活用能力を高めることが期待できる。

今後の展望

日立は、今後も、顧客との協創を通じ、課題やニーズを的確に把握することで、生成AI活用プロフェッショナルサービス powered by Lumadaを継続的に強化していく。
また、生成AIの社内外での利活用やAIソリューションを統合する「Platform of Platforms」*5 のプラットフォーム・アーキテクチャーに基づいた日立の生成AI共通基盤を活用し、ITだけでなくOTのナレッジや現場ノウハウも取り込んでいくことで、生成AIをフロントラインワーカーの業務の改善、技術・知識伝承などへ生かし、少子高齢化・労働人口減少により社会課題となる現場の人手不足の課題解決にも貢献していく。

*1: ニュースリリース(2023年5月15日発表)「新組織「Generative AIセンター」により、生成AIの社内外での利活用を推進し、Lumada事業での価値創出の加速と生産性向上を実現」
*2: 高度なAIソフトウェアGPU技術を有するNVIDIAや、生成AI技術・クラウドサービスを提供するMicrosoft、Google Cloud、Amazon Web Serviceといった世界有数のテクノロジーパートナーとの戦略的なアライアンスを締結、テクノロジーの検証やサービス開発を共同で行うなど、生成AIのエコシステム構築に取り組んでいます。
*3: RAG : Retrieval-Augmented Generationの略。言語モデルに、外部情報の検索を組み合わせることで、回答精度を向上させる技術のこと。
*4: LLMはMicrosoft Azure、AWS、Google Cloudのクラウドサービスが提供するLLMや、オープンソースのLLMから選択可能。
  Lumada Solution Hub「生成AIトライアル環境提供サービス」
*5: GlobalLogicニュースリリース(2024年4月8日発表)「GlobalLogicがエンタープライズ向けのAI活用を推進する「Platform of Platforms」を発表」

「生成AI活用プロフェッショナルサービス powered by Lumada」のサービスメニュー

サービス名称概要
DX推進支援サービス顧客の業務課題を深く理解し、最新の生成AI技術を活用して具体的な生産性向上策を提案する。実現可能性の高いユースケースを顧客と共同で選定し、導入効果を明確にすることで、顧客のDX推進をサポート
ユースケース実現性検証サービス顧客のユースケースに対して最新の生成AI技術を活用し、実現可能性を検証する。現場での実践的な試行評価を通じて、業務改善効果を明確にし、顧客の課題解決に直結する実用的な生成AIソリューションを提供
生成AIアプリ開発支援サービス生成AIを活用したアプリケーションの開発を支援する。顧客の業務効率化・自動化に向け、実務に即した仕様設計、セキュアな実装、既存システムとの連携など、本番環境での実用化に必要な要素をカバーし、確実な導入をサポート
RAGアセスメントサービス短期間で顧客のデータを用いてRAGシステムを構築し、回答精度を評価検証する。評価の際、複数の言語モデルを比較し、回答精度や費用、処理速度などの比較結果を提示する。これにより、RAGシステムの精度を上げるための課題を洗い出し、チューニングの方針・方向性を決めることができる
RAGチューニング支援サービス顧客のユースケースに合わせてRAGの精度を向上させ、より正確で効果的な情報検索と回答生成を支援する。データの読み込みから評価、チューニングまでの一連のプロセスを通じて、顧客の業務効率と意思決定の質を改善する
データ読み取り支援サービスAI技術を駆使して図表を含む文書をテキスト化し、顧客のRAGシステムや大規模言語モデルの学習に活用できる質の高いデータ提供を可能にする。また、AIでのテキスト化が困難なデータについては人手でのテキスト化も織り交ぜ、顧客の業務効率化とデータ活用の可能性を拡大する
人財育成支援サービス顧客が自社内で生成AI活用エンジニアを育成し、独自に生成AI技術を活用できるようになることを支援。研修やOJTを通じて実践的なスキルを身につけ、顧客自身で生成AI利活用を促進できる体制を構築することが可能になる

関連リンク

日立の生成AIについて

Hitachi Social Innovation Forum 2024 JAPAN での紹介について

本サービスは、日立が2024年9月4日(水)~5日(木)に開催する「Hitachi Social Innovation Forum 2024 JAPAN」の展示およびセッションで紹介予定。
展示会場では、「デジタルによるイノベーション創出」エリアにおいて、「未来をつくるテクノロジー」生成AIのコーナーで出展する。セッションにおいては、9月5日(木)17:00から開催する「ES02-03: 日立全社でのAIトランスフォーメーションの実践~Chief AI Transformation Officerに訊く~」の中で紹介する。

Hitachi Social Innovation Forum 2024 JAPAN オフィシャルサイト

This article is a sponsored article by
''.