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基幹システムの本番データを活用する開発プロセスの迅速化と、開発環境のコスト低減を実現

日立は、このたび、ノンストップデータベース「HiRDB」と米国 Delphix Corp.のテストデータ管理プラットフォーム「Delphix」の連携により、基幹システムの本番データを安全に活用したアプリケーション開発の効率化支援を開始する。従来、本番データからテストデータを生成するには、都度、システム管理者がデータの複製とマスキング加工を行なう必要があり、数日かかる場合もあった。今回、HiRDB に格納されている本番データから安全にテストデータを生成できるほか、開発者自身で自由にテストデータの複製が可能となるため、アプリケーション開発プロセスを迅速化できる。また、開発者ごとにテスト用データベースを作成しても、必要なストレージ容量とライセンスコストを抑え、開発環境のコストを低減できます。これらを実現するために、日立は HiRDB と Delphix を連携させる「HiRDB Connector for Delphix」を、2024年8月1日より販売開始する。

近年、社会環境や顧客ニーズの予測不可能な変化に対応しビジネスチャンスに結びつけるために、企業にはアプリケーション開発の迅速化が求められている。品質の高いアプリケーションを短期間でリリースするためには、本番データと同等のテストデータを活用することが不可欠となる。一方で、基幹システムの本番データをアプリケーション開発に利用するためには、機密性に配慮したデータの加工(マスキングなど)も必要となり、この加工には多くの工数がかかる。また、開発生産性を高めるためには、それぞれの開発者が自由に使える開発用データベース環境を用意することが理想だが、コストの面から準備が難しいなどの課題があった。

日立は、オープン環境の国産データベースである HiRDB を 1994 年から提供している。これまで、金融・公共・交通・通信をはじめとした社会インフラを支えるミッションクリティカルシステムに求められる高信頼・高性能の期待に応え続けてきた。さらに、ITモダナイゼーションを推進するため、クラウド環境への移行性向上や、ローコード開発ツールへ対応するなど、進化を続けている。
今回、基幹システムの本番データを安全に活用して、新たな業務アプリケーション開発に取り組む企業の開発プロセスの迅速化とコスト低減のニーズに対応するため、本番データのマスキング自動化とデータベース仮想化などの機能をもつ Delphix との連携を実現した。

今後日立は、専門のエンジニアにより、アプリケーション開発時のテストに十分な品質のデータとなるように、個人情報の特定を避けるデータマスキングのサービスを、金融業界向けから順次提供していく予定である。
また、日立は、各種データベースを活用したシステム開発や移行などのノウハウを生かし、システムのアジリティと信頼性を両立するモダナイゼーションの支援を通じて、企業の競争力強化に貢献していく。

特長

1. 本番データを安全に活用したアプリケーション開発のプロセスを迅速化

「HiRDB Connector for Delphix」を Delphix の環境にインストールすることで、HiRDB の本番データをもとにしたマスキング済テストデータの利用や複製が可能となる。
これにより、システム管理者の手を煩わせることなく、開発者自身が好きなタイミングで、テスト用データベースの起動・停止・初期化・巻き戻しなどが可能となる。また、Delphix に保存したデータソースを仮想コピー(差分管理)で更新可能であるため、複製にかかる時間を短縮でき、開発者の待ち時間を削減できる。

2. 開発環境のコストを低減

(1) 開発環境に必要なストレージ容量を削減
Delphix のデータ複製は、仮想コピー(差分管理)であるため、開発者ごとに個別のテスト用データベースを作成しても、ストレージ容量に影響を与えない。これにより、開発環境に必要なストレージ容量を削減し、開発環境のコストを低減できる。

(2) 仮想マシン上の HiRDB ライセンスコストを抑制
開発環境はフェーズによって負荷が変化するため、仮想マシンを利用することが一般的である。HiRDB では、開発者が複数のテスト用データベースを準備する場合でも、仮想マシンが使用する CPU のコア数のみをライセンス対象とするため、テスト用データベースを複数作成しても、仮想マシン上のライセンスコスト*1 を抑制できる。
また、開発環境用の仮想マシンは、オンプレミスでもパブリッククラウドでも柔軟に配置可能である。
*1: 仮想マシンを構成する物理コア数をライセンス対象にする DB 製品の場合、複数のテストデータベースを作成するとライセンスコストが高くなる場合がある。

画像: HiRDB と Delphix の構成例

HiRDB と Delphix の構成例

価格と販売開始時期

名称HiRDB Connector for Delphix *2
概要Delphix から HiRDB 環境のデータ複製などの操作を可能にする HiRDB のオプション製品
価格(税別)個別見積
販売開始2024年 8月1日

*2: HiRDB、Delphix は別途購入が必要。

HiRDB について

HiRDB は、金融・公共・交通・通信をはじめとしたミッションクリティカルなシステムのデータ管理の要として、社会インフラを支えている。メインフレームで培った高信頼化技術やノウハウを継承し、オープンシステムで進化した純国産のリレーショナルデータベースであり、今年で 30周年を迎えた。最新の「HiRDB Version10」では、クラウドへの移行性向上を強化している。アプリケーション開発コスト低減、およびデータ利活用の推進を図るため、他社の製品との連携も推進している。

ノンストップデータベース HiRDB の Web サイト https://www.hitachi.co.jp/hirdb/

Delphix について

Delphix はテストデータ管理のリーディング製品である。企業はアプリケーション開発における「開発期間の短縮」と「データセキュリティ」の両立に苦慮しているが、Delphix の適用によってデータのセキュリティ対策を自動化し、テストデータを迅速に開発者に展開し、アプリケーション開発サイクルを短縮することが可能となる。
Fortune 100 の3割以上の企業が Delphix によってアプリケーション開発を劇的に変革している。

Delphix https://www.delphix.com/ja/

 

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