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第一弾として、指をかざすだけのストレスフリーなホテルのチェックイン・決済を国内で初めて東武ホテルに導入

※ 画像は SAKULaLa を活用したホテルの将来像

日立製作所、東武鉄道、ホテル向けセルフチェックイン機国内シェアNo.1の NCR の3社は、ホテル業界の労働力不足の解消と持続可能な発展に向けて、日立・東武鉄道が提供する生体認証サービス「SAKULaLa(サクララ)」を活用し、スタッフの省人化とホスピタリティの両立をめざした取り組みを開始する。
本取り組みの第一弾として、国内で初めて*1 指をかざすだけでストレスフリーにチェックインと決済を完了するセルフチェックイン機(以下、本チェックイン機)を、東武ホテルが運営する宇都宮東武ホテルグランデ(以下、本ホテル)に導入し、8月5日よりサービス提供を開始した。これにより顧客は、予約確認のための予約番号などを入力する必要なく、手軽にチェックイン・決済が可能であるとともに、フロントスタッフの省人化に繋がる。
本チェックイン機では、チェックインにかかる時間が、予約情報を自身で入力する従来のセルフチェックイン機と比較して30~50%短縮され、フロントスタッフによる対面受付と比較すると70%以上の時間短縮が可能になる。これにより、チェックインが集中する時間帯においても、顧客を長時間待たせることなくスムーズにチェックインできる。既にNCRのセルフチェックイン機を利用しているホテルでは、導入にあたり、指静脈認証装置の追加と、ソフトウェアの一部改修をするだけでSAKULaLa対応が可能である。

画像: SAKULaLaでチェックインする様子

SAKULaLaでチェックインする様子

将来的には、SAKULaLaを客室、レストラン、フィットネスなどホテル内の施設へ広げ、手ぶらのホテル体験を実現する。さらにSAKULaLaとホテルのシステムを連携することで、スタッフは、顧客が指をかざすだけで、これまでの施設利用履歴や食事・接客の好みなどの情報を確認でき、新人スタッフでもきめ細やかな接客が可能となりる。また、SAKULaLaへの登録は、フロント*2 での個別対応を想定しているが、本チェックイン機への登録機能搭載も検討している。
今後3社は、ホテル業界の課題解決に向け、SAKULaLa対応のセルフチェックイン機を含む、ホテル内のさまざまな施設でのSAKULaLa活用を推進し、5年で1,000か所以上の導入をめざして取り組んでいく。

本取り組みの背景

新型コロナウイルスの影響による離職など、労働力不足が深刻化しているホテル業界では、アフターコロナにおいてインバウンド需要の急激な回復に加え、国内出張やイベント再開によるビジネス需要の増加などで宿泊利用が拡大しており、持続可能な発展に向けた取り組みが求められている。こうした背景のもと、ホテル業界では、チェックイン時の混雑や待機列の発生により顧客を待たせてしまうことで、期待されるホスピタリティの提供が困難になるという課題が顕在化している。
さらに、日本政府が掲げる「2030年に訪日外国人観光客6,000万人*3」という目標に向けて、国内ではホテルの新規建設が進んでおり、すべての顧客にサービス品質を維持・提供することが急務となっている。このような課題に対応するため、ホテル業界では、セルフチェックイン機の導入やキャッシュレス決済の普及などDXの取り組みが加速している。従来のチェックイン機では、名前による検索、OTA(Online Travel Agent)から発行される二次元バーコード、会員アプリによる検索機能もあるが、入力やアプリの起動などの手間がかかることから、より簡単にチェックインできる仕組みを導入することで混雑緩和を期待し、本取り組みを開始した。この新たな取り組みは、紙もスマホも出さずにチェックインできるため、さらなるチェックイン時の待機時間の短縮が実現できる。
また、ホスピタリティの高いサービスを提供するために、スタッフはリピーターの顧客の顔、好みなどを覚えて対応することが求められているが、新しいスタッフでは十分な対応ができないという課題もある。今後、SAKULaLaとホテル予約システムが連携すると、サービスカウンターなどで顧客に指をかざしてもらうだけで、スタッフは顧客の情報をすぐに確認できるため、熟練スタッフのようなきめ細やかなサービスが提供できるといった期待もある。

*1: 2025年8月1日 日立調べ
*2: 東武ホテルフロントでのSAKULaLa登録については、現在運用開始時期を検討中
*3: 出典:観光庁「観光立国推進基本計画(第4次)」2023年3月31日閣議決定

SAKULaLa概要・利用状況

スマートフォンやICカードなどを用いることなく、デジタル空間上に保存されている個人の属性情報(デジタルアイデンティティ)に、生体認証を活用して安全にアクセスすることで、業種を横断して、決済、ポイント付与、本人確認などのサービスをワンストップで実現する日立と東武鉄道が提供するサービスである。
生体認証には、日立が提供する公開型生体認証基盤(PBI*4)に対応した「生体認証統合基盤サービス*5」を利用し、高いセキュリティでサービスを提供している。また、指静脈認証は、日立指静脈認証装置C-1*6 を利用、決済に関しては「IoT決済プラットフォームサービス*7」を利用している。
本サービスは、2024年4月より提供しており、2025年7月現在8,000名以上に利用されている。
今後、指静脈認証と顔認証を組み合わせたマルチモーダル対応や、決済、本人確認、ポイント付与以外にも、さまざまなユースケースに対応していく。今後も業種を横断した「SAKULaLa」の導入を通して、人々の生活をより便利に、豊かにする社会インフラの構築をめざす。

ニュースリリース(2024年9月3日)「決済やポイント獲得などが手ぶらでできる生体認証サービスを多様な業種に本格展開」

*4: PBI:Public Biometric Infrastructure
*5: 「生体認証統合基盤サービス」のwebサイト
*6: 日立指静脈認証装置C-1 のwebサイト
*7: 「IoT決済プラットフォームサービス」のwebサイト

「SAKULaLa」のWebサイト

各社の主な役割

  • 日立:「SAKULaLa」の共同運営・開発(システム開発)、クラウド型の生体認証基盤(指静脈認証、顔認証)の提供、生体認証が利用可能な端末の開発・提供
  • 東武:「SAKULaLa」の共同運営・開発(顧客体験の設計)、東武グループ施設での先行導入(東武ストアなど)および「SAKULaLa」運用ノウハウの提供
  • NCR:「SAKULaLa」を活用したセルフチェックイン機の開発・提供・全国のホテル向けの営業活動
  • 東武ホテル:「SAKULaLa」を活用したセルフチェックイン機の導入

商標注記

  • 「SAKULaLa」は東武鉄道株式会社の登録商標です。
  • その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

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