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2026年4月から、茨城県日立市内を走る茨城交通株式会社(以下、茨城交通)のバス車内で、いつもとは少し違ったアナウンスが流れています。その声の主は、明秀学園日立高等学校(以下、明秀日立)の生徒たち!本アナウンスは、明秀日立で実施されたバス車内アナウンス制作プロジェクトの成果として、茨城交通と株式会社日立製作所(以下、日立製作所)の協力のもと、制作されました。本記事では、文章の考案からアナウンスの吹き込みまで、生徒たちが中心となって取り組んだ活動の様子をご紹介します!

高校生が挑む!バス車内アナウンス制作プロジェクトとは?

明秀日立では、生徒が社会とつながりながら学ぶ「探究的な学び」を重視し、学校全体で探究活動に取り組んでいます。その探究活動の一環として、日立市内を運行する茨城交通の路線バスにおける車内アナウンス制作プロジェクト(以下、本プロジェクト)を実施しました。

本プロジェクトは、茨城交通の協力のもと、生徒たちがバス停留所を案内するアナウンス文を検討し、実際に生徒自身の声で収録した音声を路線バス車内で放送するという実践的な活動です。バス車内アナウンス制作を通じて、生徒たちが地域の魅力や課題について主体的に考え、学びを深めることを目的として、本プロジェクトは実施されました。日立製作所は本プロジェクトの授業運営を支援する形で参画しました。

アナウンス制作の道のり

2025年12月より、全9回のバス車内アナウンス制作プロジェクトがスタート。高校1年生有志20名が参加し、5つの班に分かれて活動を進めました。各班は、日立製作所と日立市が推進する次世代未来都市共創プロジェクト*1(以下、共創プロジェクト)のテーマである「グリーン産業都市の構築」「デジタル健康・医療・介護の推進」「公共交通のスマート化」のいずれかをアナウンス制作の切り口として設定し、それぞれの観点からまちの課題や魅力を捉え、制作を進めていきました。

*1 次世代未来都市共創プロジェクト

共創プロジェクトを知る、路線バスを知る (DAY1~DAY2)

アナウンス文を検討するにあたり、生徒たちはまず、検討の切り口となる「共創プロジェクト」と、対象となる「路線バス」について理解を深めました。

共創プロジェクトについては、デジタル技術を活用して市民が豊かに暮らせるサステナブルなまちづくりをめざしていることを理解するとともに、「グリーン」「健康・医療・介護」「交通」の3つのテーマで進められている具体的な取り組みを学びました。

画像: 共創プロジェクトに関する説明を行う日立製作所の社員

共創プロジェクトに関する説明を行う日立製作所の社員

また、路線バスについて理解を深めるため、株式会社みちのりホールディングスの社員の方を講師にお迎えし、「移動」をテーマとした講演会を実施しました。講演では、路線バスは社会インフラであり、バスや鉄道の減少によって、移動に困る人や地域の課題が増えていく現状について説明していただきました。さらに、「ウォーカブルシティ(歩きたくなるまち)」という考え方を紹介いただき、車か公共交通かという二者択一ではなく、地域の中で移動手段のバランスを保つことの大切さについて学びました。

画像: 「移動」について、具体的な事例やデータを用いて説明いただきました

「移動」について、具体的な事例やデータを用いて説明いただきました

まちを知り、まちを考える (DAY3~DAY5)

社会インフラとして地域を支える路線バスの役割について学んだ生徒たちは、次に、自分たちが選んだ共創プロジェクトのテーマ(「グリーン産業都市の構築」、「デジタル健康・医療・介護の推進」、「公共交通のスマート化」)に沿って、対象となるバス停を選定しました。

冬休み期間中には、各班が対象のバス停でフィールドワークを行い、現地で気づいた魅力や課題について調査を実施し、その内容を共有しました。お気に入りのスポットの発見、バス利用客の様子、案内看板の内容など、同じバス停を調査していても、生徒それぞれの視点から多様な気づきや意見が挙がっていました。

その後、共有した気づきをもとに、「困りごとの大きさ」と「対象となる年齢」という2つの軸を用いながら、内容の整理や分類を行いました。議論が行き詰まりそうな場面では、日立製作所の社員が適宜アドバイスを行い、気づきの深掘りをサポートしました。こうした過程を通じて、生徒たちは徐々にまちの良さや課題について理解を深めていきました。

画像: 議論の様子

議論の様子

画像: 付箋で気づきをカテゴリ分け

付箋で気づきをカテゴリ分け

いよいよ実践!アナウンスの制作へ (DAY6~DAY9)

これまでの学びや議論を踏まえ、いよいよアナウンス文の制作に取り組みます!各班で、これまでに整理してきた「まちの良さ」や「まちの課題」をもとに、メッセージを届けたい相手を明確にし、どのような内容を伝えるのかを具体的な文章で検討しました。文章を考える過程では、生徒たちが「どのような言葉や表現であれば分かりやすく伝わるのか」など、一文一文丁寧に話し合いを重ね、アナウンス文を作成していきました。

完成後は、学校の放送室でアナウンスの音声収録に臨みました。抑揚の付け方や間の取り方など、聞き手を意識した工夫を凝らしながら収録を進め、音声データを完成させました!

画像: アナウンス文章の表現を検討する様子

アナウンス文章の表現を検討する様子

画像: 音声収録の様子

音声収録の様子

生徒たちの想いが形に!アナウンスが完成!

本プロジェクトを通して生まれたアナウンスは、2026年4月より、茨城交通のバス車内にて、対象となるバス停留所で実際に放送されています。以下では、完成したアナウンス文の一部をご紹介します。
どのような音声に仕上がっているのか、ぜひ実際の放送を現地でお確かめください!

対象バス停留所アナウンス文
銀行前*2明秀学園日立高校です。皆さん、デジタルを活用したまちづくり、 共創プロジェクトを日立製作所と日立市が進めているのを知っていますか?
詳しくは、日立市共創プロジェクトで検索!
産業支援センター前明秀学園日立高校です。現在、自動車のCO₂排出量が課題となっていることを知っていますか?バスは環境にやさしい乗り物です。これからも私たちの環境を守っていくために、バスに乗る機会を増やしていきましょう!
日立市保健センター前明秀学園日立高校です。 最近ダラダラとしていませんか?日立保健センター周辺には歩いて楽しい穴場スポットがたくさんあります!ぜひ健康のために歩いてみてください。
大甕駅(ひたちBRT)明秀学園日立高校です。皆さんが乗るBRTは、専用道のおかげで、時間に正確に目的地に着くことができます。通勤・通学の時に遅刻の心配も減るのでぜひバスを利用してみてください。
多賀駅前(ひたちBRT)明秀学園日立高校です。皆さんはBRTについて知っていますか?BRTは専用の道を走っているので渋滞に巻き込まれず、時間通りに目的地に着くことができるんです!
皆さんもぜひBRTに乗ってみて下さい!

*2:2026年5月1日より、対象のバス停留所は「市民会館入口」に変更となります。なお、他のアナウンスについても、放送されるバス停留所が変更となる場合があります。

制作を終えて―生徒たちの成長と、これから―

本プロジェクトの成果は、明秀日立で実施された探究成果発表会においても報告され、学校全体に活動内容を共有しました。全9回にわたる活動を通して、参加した生徒からは、「自分が住むまちの新たな側面を知ることができた」「今後は日立市を盛り上げる活動に積極的に参加したい」「共創プロジェクトに何らかの形で関わり、協力したい」といった声が聞かれました。これらの声から、本プロジェクトが、生徒一人ひとりが主体的にまちと関わっていくきっかけとなったことが伺えました。

画像: 発表会での成果報告の様子

発表会での成果報告の様子

画像: 集合写真

集合写真

生徒たちの想いが込められたバスアナウンスは、4月から放送が始まりました。さらに10月からは、各バス停で別バージョンのアナウンスが放送される予定です。この1年を通して、ぜひバスに乗って実際のアナウンスをお聴きください!

本プロジェクトについては、明秀日立が各授業の様子を紹介している記事を公開しています。併せてご覧ください!

記事はこちら(明秀日立のホームページへ)

画像: 制作を終えて―生徒たちの成長と、これから―

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