オープン基盤の採用により、コスト最適化や柔軟性・迅速性の向上を実現
日立は、このたび、京葉銀行の次世代勘定系システム(以下、本システム)を構築し、1月4日から稼働を開始した。本システムは、従来のメインフレームの信頼性を継承したオープン基盤を採用することにより、コストの最適化や新商品・サービス開発の柔軟性・迅速性向上を実現する。
今後も、日立は、地域金融機関のデジタルシフトの実現に向け、データ利活用などのDX 推進を支援し、経営資源の最適化や新たな価値創出に貢献していく。
次世代勘定系システムの特長
本システムは、Linux®上で稼働するオープン勘定系システムにおける、シンプルなシステム構成により、コストの削減や事業継続性の強化を実現する。
(1) コスト最適化および柔軟性・迅速性の向上
本システムは、従来のメインフレームの信頼性を継承した Linuxオープン基盤を採用し、さらにアプリケーションプログラム再構築によりシステムをスリム化することで、商品・サービス開発時の柔軟性・迅速性の向上、およびシステム開発・保守作業の作業負荷やコストを削減する。これにより、約25%の生産性向上*1 を実現する。また、世界標準の Linuxオープン基盤によりハードウェア・ソフトウェア選択の自由度が向上し、クラウドの利用やDX化の推進といった選択肢が広がる。
さらに、各種システムやチャネルサービスとの多様な連携を実現するバンキングハブ*2 を新機能として適用することで、異業種連携などの外部サービスとシームレスな接続が容易になり、利用者のニーズや事業環境の変化に応じた柔軟な対応が可能となる。
*1: 株式会社京葉銀行「第20次中期経営計画」P28 参照 https://www.keiyobank.co.jp/aboutus/strategy/pdf/vision90_phase1.pdf
*2: 制御と業務の分離によりチャネルの入出力を意識しない処理形態を可能にし、さまざまなシステムの幅広いデータ連携を実現する機能。
(2) 事業継続性の強化
本システムは、日立が運営する堅ろう性・信頼性を備えたデータセンターを活用することにより、現用システムと同等のシステム構成を備えたバックアップシステムを構築した。これにより、災害発生時などにおいても業務継続可能な範囲の拡大を実現する。これらのミッションクリティカルなシステム運用により、事業継続性のさらなる強化に貢献する。
関連情報
日立の金融ソリューションに関するWebサイト
https://www.hitachi.co.jp/finance/
商標注記
Linux®は、米国およびその他の国における Linus Torvalds の登録商標。