ラスベガスで開催されるCESに日立が5年ぶりに参加
「日立がお客さまやパートナー企業のDXを加速させることができる『グローバルリーダー』であることを、世界に向けてアピールする絶好の機会」
― 今回、日立がCESに参加した意義や狙いについて教えてください。
「CESは、さまざまな企業が AI、モビリティー、ロボティクス、AR/VR、IoT、Agritechなどの分野で、最先端のテクノロジーを紹介する世界最大のテックイベントです。それだけでなく、企業にとって、中長期の経営ビジョンや新サービスを効果的に発表する場でもあり、メディアの注目度は非常に高いです。CESは北米で行われますが、来場者の4割は米国外からと言われており、グローバルスケールでの発信を行うことができます。もちろん、日本からも多くの方々が参加しています。そうした背景の中、日立が AIやVR/AR、メタバースといった最先端のデジタル技術を活用し、お客さまやパートナー企業のDXを加速させることができるグローバルリーダーであることを世界中にアピールする絶好の機会と考え、今回約5年ぶりにCESへの参加を決めました。」
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Hitachi Digitalにてグローバルイベント施策を推進するShamik Mehta氏
― CESにおいて、日立はどんな形で参加したのでしょうか?
「私たちは今回、日立の持つデジタルのケイパビリティをアピールするため、“Accelerate the Power of Innovation with Hitachi.” をテーマにブースを出展しました 。ブースでは、DXに必須なデジタルのプラットフォームに始まり、エネルギー関係のソリューション、産業向けAI/メタバース/VRなど、最先端の技術を含む10個以上のデモやプレゼンテーションをご紹介しました。イベント中は数多くのお客さま、メディア、投資家に訪れていただき、日立がいかに幅広い領域のお客さまに対して、デジタルを活用し課題を解決できるかを示すことができたと感じています。」
日立は鉄道から電力といったインフラ分野や、AIやメタバースのようなデジタル分野のケイパビリティがあり、非常に幅広い領域でビジネスを展開しているため、多くのシナジーが生まれている。
― ブースにおいて、具体的にはどういった技術やソリューションを紹介したのでしょうか。
「CESは、自動車業界の出展が多い傾向がありますので、脱炭素に向けて取り組みが加速している、EV(電気自動車)業界向けのソリューションを紹介しました。EVに使われるリチウムイオン電池のニーズが急速に拡大しており、安全性の確保や、さらなる性能の向上、使用済み電池のリユースやリサイクルの必要性など、リチウムイオン電池のライフサイクル全体を通じた課題があると言われています。私たちは今回、バッテリーの消耗度、寿命を正しく測定する技術や、リサイクルに必要な計測・分析に関わるケイパビリティを紹介しました。リチウムイオン電池の製品ライフサイクル全体をサポートすることで、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現に貢献していることをアピールできたと思います。
もう一つの例としては、変電所のようなインフラ施設の保守をサポートする、カメラを使ったモニタリングサービスです。現在、現場で働くフロントラインワーカーが減っていたり、保守に必要な高度な技術の伝承が難しいといった課題があります。そこで日立は、カメラで機器のメーターを読み取ったり、サビや傷を感知したり、機器の温度を監視したり といった、モニタリングサービスを提供しています。これにより、インフラ機器の安定稼働を実現し、同時に点検の時間やコストも削減することができます。
私たち日立は、鉄道から電力といったインフラ分野のケイパビリティや、AIやメタバースのようなデジタルのケイパビリティを持っており、非常に幅広い領域でビジネスを展開しているため、それぞれの領域の掛け合わせで、多くのシナジーが生まれています。今お話しした2つの技術・ソリューションは、まさにそんな日立の強みを最大限に生かしたケースだと言えます。」
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― CESに実際に参加してみて、お客さまの反応や、手ごたえはいかがですか?
「CESへの出展は大成功だったと感じています。日立ブースは初日から最終日まで、とても多くのお客さまでにぎわっていました。いつもデモのスペースには説明を聞いているお客さまがいらっしゃいましたし、プレゼンテーションも大盛況でした。ある来場者の方と会話する機会があったのですが、彼は日立が家電だけの会社 だと認識していました。そういった方々に、私たちがAIやメタバースなどのデジタル技術を活用し、DXを加速させるパートナーであることを理解してもらうことは重要だと考えており、世界中の名だたる企業が参加しているCESは、そういったブランディングの場にとてもふさわしいと感じました。」
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CES2025における、日立ブースの様子
「日立は、さまざまな業種・業界のお客さまに対して、日立内で成果の出た取り組みを提供できる。グローバル市場においてもユニークな存在。」
― 最後に、グローバルのお客さま・パートナーへ向けて、メッセージをお願いします。
「日立のユニークな点は、情報技術(IT)と、運用・制御技術(OT:Operational Technology)の両方における専門知識やノウハウを持っており、日立自身でDXに取り組んできたその成果を、グローバルのスケールで、多様な業種のお客さまやパートナーへ提供できるところだと思っています。ITの領域では、さまざまなデジタルソリューションやプラットフォーム、デザイン思考などを活用し、企業や政府のDX推進における課題発見から解決まで、End to End で伴走することができます。これに加えて、日立はこれまで社会インフラを支えてきた実績があり、機器・設備を高度に運用・制御するOTのエキスパートでもあります。グローバルにおいては数多くの競合プレーヤーがいます が、私は日立ほどユニークな会社を知りません。日立は幅広い領域のケイパビリティを持っているからこそ、製造業や流通、エネルギーの分野など、世界中のさまざまな 業種や業界のお客さまやパートナーのDXを支援することができます。DXの推進に課題を感じている企業や、最先端のデジタル技術を使って自社の目標を達成したり、新たなビジネスに挑戦したい企業は、是非、日立にお声掛けください。きっとお役に立てると信じています。」
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