日立のデジタル部門では、生物多様性保全の一環として、近年問題視されている海洋プラスチックごみへの関心を高めるべく、2024年度から海岸清掃活動に取り組んでいます。今年度は、この活動に賛同した株式会社日立ソリューションズと共催で実施しました。
10月4日(土)、片瀬東浜にて海岸清掃を実施しました。当日は曇り空で雨の心配もありましたが、雨はほぼ降らず、無事に活動を行うことができました。
参加人数は当社とグループ会社14社から246名となり、昨年よりも多くの人が集まりました。
この日のためにデジタル部門に属するグループ会社に対して、企画スタッフを募集し、有志として集まった15名が今年4月から約6か月かけて準備しました。
海岸清掃の開始前には、本活動へのご支援・ご協力をいただいている藤沢市環境総務課(以下、藤沢市)と株式会社新江ノ島水族館(以下、えのすい)からご講話をいただきました。藤沢市からは市の海岸美化への取り組みについて、えのすいからは「ビーチコーミング*1」の楽しさについて、参加者に向け簡潔に説明がありました。
*1 ビーチコーミング:海岸に打ち上げられた漂着物を集めたり観察したりする活動です。
参加者にはステンレス製のザルやトング、ハンドマグネットを貸し出しました*2。主にザルを使い砂浜の砂をすくい、埋もれているプラスチック片を丁寧に探してもらいました。一見では分からないものの、砂の中には金属片やプラスチック片が多く潜んでいることに気づき、驚きの声がいろいろな所から上がりました。
*2 清掃活動で利用した備品類は、藤沢市と公益財団法人かながわ海岸美化財団からの貸与品です。
海岸清掃活動に加え、えのすいのスタッフが海岸を巡回し、一定時間ごとに参加者を集めて、漂着ごみや海の生物に関するミニレクチャー会も行いました。ミニレクチャー会では「ウミガメはクラゲが好物で、間違えて海に漂うビニールを食べてしまう」ことや、参加者がその場で発見した貝やカニなど、生き物などについても解説がありました。参加者からも、えのすいスタッフに積極的に質問し、分かりやすい回答を受け、その場で理解を深めていました。
清掃活動は午前中の約1時間でしたが、可燃ごみ10.2kg、不燃ごみ20.3kg、合計30.5kgを回収することができました。
実施後に行ったアンケートでは、参加者から「細かいプラスチックごみが多く、人の手で拾うのは大変だと実感した。だからこそ、ごみを捨てないようにしたい」、「ごみはできるだけ出さず、出す場合は必ず分別して決められた場所に出すことが大切だと感じた」などの感想が寄せられました。
本活動を通じて、海岸に漂着する細かなごみの多さや、その回収の難しさを実感するとともに、一人ひとりの日常生活におけるごみの出し方や環境への配慮がいかに重要かを改めて学ぶ機会となりました。今後も、海洋プラスチックごみ問題の啓発活動を継続し、海岸清掃活動を推進してまいります。

開会式の様子

清掃活動スタート!

ザルを使ってごみを集めます。

家族で仲良く参加してくれました。

いろいろなごみがありました。

拾ったごみは分別します。

たくさん拾いました。

レクチャー会。これはなんですか?



