ESGデータ管理とAI主導のエネルギー最適化を統合した取り組みの価値を検証
株式会社日立製作所(以下、日立)、シドニー工科大学(University of Technology Sydney、以下、UTS)、株式会社NTT DATA, Inc.(以下、NTT DATA)は、このたび、オーストラリアにおけるグリーントランスフォーメーション(GX)事業の拡大に向けた戦略的パートナーシップに関する覚書(以下、本MoU)を締結した。
背景
オーストラリアでは、2030年までにCO2排出量を43%削減するという目標の達成に向け、大手企業に排出量削減を義務付ける「セーフガード・メカニズム」政策のもと、透明性が高く検証可能なESGデータの提供が求められている。こうした背景から、商業ビル分野では、エネルギー使用量を適切に管理するための実践的なデジタルソリューションへの需要が高まっている。
本 MoU の詳細
3者は本MoUに基づき、UTSのキャンパスを実社会に見立てた実証フィールド「リビングラボ」*1として活用し、GXソリューションの開発、価値検証および商用化に向けて取り組む。これにより、オーストラリア市場における効果的な脱炭素モデルの確立をめざす。
第一弾の取り組みとして、評価の基盤となるエネルギー使用量の「見える化」を実現する日立のESGデータ管理EcoAssist-Enterpriseをオーストラリア市場向けにローカライズする。具体的には、「NABERS (National Australian Built Environment Rating System)*2」をはじめとするオーストラリアの環境評価制度への対応を進める。また、UTSの複数の建物を対象にした価値検証により、オーストラリアにおけるエネルギー使用量の可視化・管理が有効であると確認できたことから、UTSでの本格導入を通じ、オーストラリアでのより広範な市場展開をめざす。
また、EcoAssist-EnterpriseとNTT DATAのAI空調最適化ソリューションHUCASTを連携する。HUCASTは、AIを活用して気象条件や人流を予測し、空調システムをリアルタイムで自動制御する。この連携により、快適性を損なうことなくエネルギー効率を高めることが可能となり、オーストラリア市場におけるスマートビルディング技術の進展に貢献する。
*1 実際にサービスや製品が利用される空間(大学、街、施設など)において、利用者からのフィードバックを得ながら、産学官民が協創して新しい技術やサービスの開発を行うための環境や、その取り組み。
*2 商業ビルの実運用データに基づき、エネルギー効率や環境性能を評価する制度。一部条件において取得が義務化されている。
今後の展望
3者は、本取り組みを通じて得られた知見や実績を基に、商業ビル分野にとどまらず、他分野への展開も視野に入れ、オーストラリア市場におけるGXソリューションの本格展開を進める。
本MoUは、社会にとって本当に価値のあるイノベーションを、責任をもって実装していくという3者の共通認識を示すものである。3者は、オーストラリアにおける持続可能な社会の実現に向けた取り組みを、さらに加速させる。
関連情報
日立の ESG データ管理ソリューション「EcoAssist-Enterprise」 に関する Web サイト
ESG データ管理 EcoAssist-Enterprise:日立



