Oracle・AWS とのDB検証や日立実績をもとに、AI活用に適したマルチクラウド環境のコストや移行期間の削減を実現
※ 画像はサービスの概要
日立は、Oracle Database を利用した基幹システムのクラウド移行を支援する「クラウド移行支援サービス for Oracle Database」*1(以下、本サービス)に Oracle Database@AWS *2 への対応と、AI活用に適した安全なマルチクラウド環境の利用コストや移行期間を減らす新サービスを追加し、4月1日より提供開始した。本サービスは、AIネイティブな基幹システムへ刷新する「モダナイゼーション powered by Lumada」*3 強化の一環であり、Oracleシステムの迅速かつ安全なクラウド移行、運用から、基幹データのAI活用までを一貫して支援するモダナイズを担うものである。Oracleシステムをクラウド移行した場合の一例として、移行前後の利用コスト30%*4 削減に加え、DBシステムの先行検討と移行期間を合わせて2か月*5 の短縮ができることを確認している。
昨今、デジタル・AIによる競争が激化する中、止められない基幹システムを抱える企業にとって、AI活用に最適なシステムへの変革や運用コストの最適化が持続的成長の鍵となる。しかし、長年オンプレミスで運用してきた基幹DBシステムでは、クラウド移行やAI活用に際し、セキュリティや安定稼働、コスト面での懸念が変革の障壁となってきた。
そこで日立は、ミッションクリティカル領域で培ってきた豊富な構築・運用実績と、オラクル、AWS(アマゾン ウェブ サービス ジャパン)との共同検証で確立した設計や運用のベストプラクティスを活用し本サービスを提供する。本サービスにより、顧客は基幹業務への影響を最小限に抑えながら、マルチクラウド環境への移行と継続的なコスト最適化を実現するとともに、基幹データを安全にAI活用することが可能になる。例えば、金融業界における不正取引の検知・対処や、製造・流通業における需要予測に基づく在庫適正化の判断など、即時性と信頼性が求められる業務において、基幹データをAIでリアルタイムに活用することで、企業の競争力強化や業務高度化が期待できる。
本サービスは、AIで社会インフラを革新する次世代ソリューション群「HMAX by Hitachi」の展開を支える基盤整備にも活用していく。今後も日立は、顧客の事業の根幹を支えるミッションクリティカルシステムの構築・運用の知見と、最新のデジタル・AI技術を融合させ、「モダナイゼーション powered by Lumada」を強化し、顧客の持続的な成長に貢献していく。
顧客企業のコメント
株式会社ジェーシービー 上級執行役員 システム本部長 中田 一朗 氏
当社は現在、日立製作所様のご協力のもと、ミッションクリティカルな業務システムのDBを含めたクラウド移行を検討・推進しています。日立製作所様の『クラウド移行支援サービス for Oracle Database』は、オラクルやAWSとの共同検証に基づくベストプラクティスにより、重要DBの移行を迅速かつ安全に進められる点に加え、移行後の運用最適化、セキュリティ対策まで、一貫した支援を受けられる点に大きな期待を寄せています。移行後は、この安定した新基盤の上で、データを安全に活用し、より高付加価値なサービスの提供を実現していきたいと考えています。
「クラウド移行支援サービス for Oracle Database」の新サービスについて
本サービスは、下図に示す通り、基幹DBがもつ重要な業務データの信頼性・安全性を確保しながら、クラウドへ迅速に移行し、継続的なコスト最適化やAIによるリアルタイムデータ活用を可能にする。

本サービスの特長
(1) ベストプラクティスに基づく、迅速・安全なクラウド移行
日立は、ミッションクリティカルな基幹業務の厳しい要件を満たしながら、Oracleシステムを確実にクラウドへ移行するための設計・構築・移行・運用に関するベストプラクティスを確立している。基幹DBのクラウド移行プロジェクトの一例では、ベストプラクティスを反映した設計書テンプレートを活用することで、設計項目の網羅性を確保しつつ作業効率を高め、先行検討と移行期間を2か月*5 短縮できる効果を確認している。さらに今回、オラクルおよびAWSとの共同検証で得られた最新の知見をもとに、Oracle Database@AWSへの対応を追加し、AWS環境においても迅速かつ安全な基幹システムのクラウド移行を実現する。
(2) クラウドの利点を最大化し、コスト最適化とレジリエンス向上を実現
基幹システムをマルチクラウド上で安定運用するためには、業務要件とクラウド特性の双方を見極めた運用設計と、高度なエンジニアリング力が不可欠である。例えば、柔軟なクラウドリソースの利用により、基幹業務の要件であるレスポンスタイムを確保しながら、従量課金の増加を抑制する運用が必要である。本サービスでは、性能要件やリソース利用状況を継続的に分析し、不要リソース削減の自動化などにより、移行前後で30%*4 のシステム利用コスト削減に加え、継続的な最適化(FinOps)と運用改善を実現するため、日立のエンジニアが顧客の運用チームに伴走する。また、ランサムウェア対策を想定したバックアップ運用や、セキュリティパッチ適用時の影響予測などを自動化することにより、レジリエンスを高め、基幹システムの安定運用を支援する。
(3) 安全かつリアルタイムなAI分析環境の提供と業務適用の促進
基幹データをAIに活用するには、リアルタイム性を確保しながら、基幹システムの処理性能やセキュリティを損なわない高度な設計と運用が求められる。本サービスでは、基幹システム向けとAI活用向けのDBサービスを分離した構成を採用し、基幹データを常時同期することで、最新データを用いた安全かつ低コストなAI分析環境を実現する。さらに、日立が培ってきた業種・業界ごとのドメインナレッジをもとに、データの意味やつながりを整理するデータマネジメントにより、AIが基幹データを正しく解釈できるようデータ品質を維持することで、精度の高いAIの分析結果を業務に適用可能とする。
パートナー企業のコメント
日本オラクル株式会社 専務執行役員 クラウド事業統括 竹爪 慎治 氏
日立製作所様が基幹データのAI活用を支援する新サービスの提供を開始されることを歓迎いたします。
本サービスにより、お客様はAWS上のデータとOracle Database上の基幹データを、Oracle AI Databaseをハブとして連携し、データ移動を最小化しながらセキュアにAIでリアルタイム活用できるようになります。最新のプライベートデータに基づく正確で信頼性の高いアウトプットを得られることで、分析・文書作成にとどまらず、業務プロセスへのAI組み込みが加速すると期待しています。金融における申請受付〜審査前処理や調査、製造における設備保全や計画・予測・最適化、公共における問い合わせ対応や申請処理など、データ探索・読解負荷の高い領域での生産性向上に貢献すると考えます。さらに、センサーデータや稼働データを活用し、現場の設備・ロボット等を対象としたフィジカルAIの高度化にもつながる取り組みとして、日立製作所様とともにAI on Live Dataの実現を推進してまいります。
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 常務執行役員 技術統括本部長 巨勢 泰宏氏
日立製作所様によるOracle Database@AWSの移行支援サービス発表を心より歓迎いたします。
本サービスは、日立製作所様、日本オラクル様、そしてアマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWS)の3社が緊密に連携し、ミッションクリティカル要件を想定した共同検証を経て実現したものです。この検証を通じて、Oracle Database@AWSが基幹システムに求められる高い性能・信頼性・セキュリティ要件を満たすことを確認しており、お客様に安心してご活用いただける環境が整いました。AWSは、Oracle Database@AWSを含めた、最も安全で信頼性が高く、広範なグローバルインフラストラクチャと、生成AIアプリケーションやエージェントの構築に適したAmazon Bedrockをはじめとする先進的なAIサービスを提供しており、日立製作所様のミッションクリティカル領域での経験や高度な技術力と組み合わせることで、基幹データのリアルタイムなAI活用が実現できると確信しています。AWSは、引き続き日立製作所様との協業を深化させ、お客様のビジネス変革をサポートしてまいります。
*1: 国内で前例のない3社連携の検証で、Oracle Database@Azureにおけるミッションクリティカル用途のパフォーマンスを実現し、クラウド移行サービスとして提供新しいタブで開く:2025年3月11日
*2: Oracle Cloud Infrastructure (OCI) で稼働するOracle DatabaseのサービスをAWSのデータセンター内で提供するサービス
*3: AIネイティブな基幹システムへ刷新する「モダナイゼーション powered by Lumada」を提供開始新しいタブで開く:2025年10月21日
*4: Oracleシステムのクラウド移行において、移行前後のシステム利用コストを特定の業務要件・運用条件に基づき日立が比較 (2026年3月時点)
*5: あるOracleシステムのクラウド移行プロジェクトにおける、DB設計の工数見積を、設計テンプレート適用の有無で比較 (日立の試算)
マルチクラウド環境での3社連携の主な検証
- Oracle Database@AWS環境で稼働する基幹システムを想定し、大量のオンライン処理や大規模バッチ処理における性能・可用性やマルチクラウド環境における監視・運用管理のベストプラクティス
- データ鮮度の維持、性能分離、アクセス制御などの要件を踏まえ、異なるデータベースサービス間の安全かつ効率的な連携方式
- Oracle Database@AWS上のデータと、Amazon BedrockをはじめとするAWSのAIサービスを連携させ、業務効率化やシステム運用の高度化につながるAI活用ユースケース
- AWSの監視機能やバックアップ自動化、ランサムウェア対策、パッチ適用時の影響分析など、クラウド運用上のリスク低減
関連サイト
クラウド移行支援サービス for Oracle Database
日立のモダナイゼーション (モダナイゼーション powered by Lumada)
日立のクラウド:パートナー連携
商標注記
・Oracle、Java、MySQL 及び NetSuite は、Oracle Corporation、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。NetSuite は、クラウド・コンピューティングの新時代を切り開いたクラウド・カンパニーです。
・Amazon Web Services、アマゾン ウェブ サービス、AWS、Amazon Bedrockは、米国および/またはその他の諸国における、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。
・Microsoft、Azure は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
・その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。



