具体的には、レガシーシステムからプライベートクラウドへの刷新、マルウェア感染時の被害を極小化するセキュリティリスク対策の強化、アジャイルかつ信頼性の高いコンテナ環境の運用負担を低減するソリューションを新たに追加する。これらにより、顧客がこれまで蓄積してきたデータも含め、機密性の高いデータの利活用を可能にするハイブリッドクラウドを実現し、データドリブンな戦略的意思決定に貢献していく。
*1: ニュースリリース:2023年9月19日 「as a Service型ITプラットフォームEverFlex from Hitachiの展開加速」
背景
デジタル化が進展するなか、ビジネス成長に向けて生成AIなどの新しい技術でデータを利活用する取り組みが活発化しており、レガシーシステムにおいても対応が迫られている。この対応には、専門的なスキルや多大な工数が不可欠であることに加え、データ利活用の拡大とともに高まるセキュリティリスクへの対策なども必要になるため、ITインフラの運用負担がますます増大している。これらの負担を低減するとともに、さらなる省力化を実現する as a Service型のITプラットフォームへの期待が高まっている。
強化のポイント
(1) レガシーシステムからプライベートクラウドへの刷新 - マイグレーション支援 -
レガシーシステムの刷新に向けて、大規模な基幹システムを対象に高信頼なAIX環境を as a Service型で提供する。これにより、お客さまは、高度な知識とノウハウを必要とすることなく、システム要件に応じた堅ろうでセキュアなITインフラ環境をすぐに利用できるとともに、日々の運用負担を低減できる。同時に、多岐にわたる業界・業種の大規模基幹システムの開発や運用で蓄積してきた日立のノウハウを活かし、今後のモダナイゼーションに向けた顧客の作業やトラブル対応などの負担も低減する。
(2) セキュリティリスク対策の強化 - マイグレーション支援 -
データ利活用の拡大に伴って増大するさまざまなセキュリティリスク対策の強化として、日立ストレージやジョブ管理ツール「JP1/Automatic Job Management System 3」、米Deep Instinct社の次世代エンドポイントセキュリティ製品「Deep Instinct」を組み合わせたデータ保護ソリューションを提供する。ランサムウェアなどのマルウェアによるデータ破壊のリスクからバックアップデータを保護し、万一感染した場合も感染前のデータから迅速に復旧できる。これにより、セキュリティインシデント発生時の業務影響を極小化しつつ、顧客の負担も低減する。
(3) コンテナ環境の運用負担の低減 - モダナイゼーション支援 -
機密性の高いデータを利活用したデータドリブンな意思決定を支える環境として、可用性や耐障害性を強化した Red Hat OpenShift Container Platform *2 利用環境を、稼働監視・運用保守まで含めたマネージドサービスで提供する。コンテナ基盤の稼働状況の監視や、業務影響の少ないタイミングでのソフトウェアアップデートなどを日立が実施するため、顧客は常に最新かつ安定稼働するコンテナ環境を少ない運用負担で利用できる。また、今後も Red Hat OpenShift Container Platform の多彩な技術を活用し、生成AIなどによる先進のデータ利活用における業務アプリケーション開発・運用の効率化やアジリティの向上を支援していく。
*2: 業界トップクラスの Kubernetes(コンテナの操作を管理・自動化するためのオープンソース・ソフトウェア)を活用したハイブリッドクラウドアプリケーションプラットフォーム
日立は、今後もEverFlexにおける共通サービスの提供や各種ソリューションの強化・拡充を推進していく。
EverFlex from Hitachiの強化に関する価格と販売/提供開始時期
今回強化した内容 | 価格(税別) | 販売開始時期 | 提供開始時期 |
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ミッションクリティカル基盤 - AIX | 個別見積 | 2024年8月30日 | 2024年8月30日 |
ハードウェア基盤 - ランサムウェア対策 *データ保護ソリューション | 個別見積*3 | 2024年4月16日 | 2024年4月16日 |
仮想化基盤 - Red Hat OpenShift Container Platform提供ソリューション | 月額200万円~ | 2024年5月31日 | 2024年5月31日 |
*3: 売切参考価格:400万円~(税別)
関連リンク