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~日立グループの総合力を生かし、設計・調達・施工・試験を一気通貫で完遂~
 
日立製作所は、松山みかんエナジー*1が愛媛県松山市に新設した松山蓄電所(定格出力12MW、定格容量35.8MWh、8月1日運転開始)向けに系統用蓄電システム*2一式を納入した。本システムは、日立グループの総合力を生かしたOne Hitachiの取り組みで、設計・調達・施工・試験までを一気通貫で実施したものである。また本システムは、日立グループが国内で初めて納入した系統用蓄電システムである。
今回納入したシステムは、グローバルで豊富な導入実績を有する日立エナジーの電力変換ソリューション*3を活用している。電力需給バランスに合わせた効率的な蓄電・放電を行う他、高品質な電力を提供するための管理システムや再生可能エネルギー(再エネ)の出力変動に応じた調整力の供給により、電力需給の安定化や再エネの活用を支援し、脱炭素社会の実現に貢献する。

*1 四国電力株式会社と CHC Japan 株式会社により共同で設立された事業会社
*2 主に電力系統や再エネ発電所などにつないで利用される蓄電システム
*3 日立エナジーの分散型エネルギー源向け電力変換ソリューション。本プロジェクトに導入する蓄電池向け電力変換システム(PCS)と発電所コントローラ(PPC)のほか、太陽光発電用インバータ(PVI)、太陽光発電と蓄電池を直流で連携する先進マルチポートインバータ(AMPS)などで構成される。

背景

日本政府が掲げる2050年のカーボンニュートラル社会を実現するため、太陽光発電などの再エネの導入が進む一方で、電力の需給バランスや天候による発電出力の変動が課題となっており、対応策の一つとして、蓄電所の活用が注目されている。蓄電所は、発電量の多い時間帯に充電し、消費の多い時間帯に放電することで再エネ活用や電力需給バランスの調整を可能にする。こうした状況を踏まえ、2023年に松山みかんエナジーは松山蓄電所の建設を計画した。建設にあたっては、日立グループがシステム設計から設備の供給、据付工事、試運転まで幅広く対応できる点や、長年にわたり電力分野で培ってきた実績や信頼性を評価され、同社の系統用蓄電システムが採用された*4

*4 日立ニュースリリース(2023 年 8 月 7 日):「松山みかんエナジー合同会社からバッテリー蓄電システム e-mesh™ PowerStore™™を活用した系統用蓄電システム一式を受注」

日立グループの役割

日立グループは電力分野の事業で長い歴史を持っており、蓄電システムにおいても蓄電池から変電設備や系統保護装置などの送変電インフラまで、幅広くソリューションを提供している。
松山蓄電所の建設においては、日立製作所が電力会社向けの系統安定化や蓄電システムの豊富な経験を生かし、要件定義や初期設計、プロジェクト全体の管理を担った。また、日立エナジーはグローバルで実績のある電力変換ソリューションの提供および試運転を担当し、さらに日立パワーソリューションズが変電設備の提供や試運転、蓄電所全体の据付工事を実施するなど、日立グループの総合力を生かして設計・調達・施工・試験まで一気通貫で完遂し、プロジェクトの成功に貢献した。

松山みかんエナジー様からのコメント

今回、日立による設計から試験までの一貫したサポートで、当初の予定通り 2025 年度に松山蓄電所の運転を開始することができました。本蓄電所にて電力需給バランスに合わせた蓄電・放電や、調整力の供給を行い、再生可能エネルギーを最大限活用することで、2050 年のカーボンニュートラル達成に向けて貢献してまいりたいと考えています。

今後の展開

日立グループは、系統用蓄電システムの設計から保守まで一貫した提供を行うことで、国内の再エネの主力電源化と電力の安定供給の両立を支援していく。また、日立エナジーは、蓄電システム市場における包括的なプロバイダーとして再エネや蓄電池などの分散電源向け電力変換ソリューションの強化を進めていく。
日立グループは、今後も、再エネの主力電源化と電力の安定供給の両立を支援し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する。

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