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可用性とセキュリティをさらに向上し、AI活用や運用負担の軽減にも対応

株式会社日立製作所(以下、日立)は、社会インフラ事業の継続性を支えるミッションクリティカルシステム向けに、日立のエンタープライズサーバ「EP8000」の最新モデルとなる「EP8000 S1124」を12月3日から販売開始します。新モデルは、ミッションクリティカルシステムに求められる可用性やセキュリティ、AI活用に対応した処理能力、導入後の拡張性などを備えた、強靭で柔軟なIT基盤として提供します。

「EP8000」は、金融や鉄道、電力などの社会インフラ向けシステム、企業の基幹業務などに多くの稼働実績をもつ、日立の高信頼UNIXサーバです。今回の新モデルでは、システムの計画ダウンタイムを極小化する可用性の向上や、ランサムウェアなどの脅威増大に対応するセキュリティの強化、AI活用などで増大する業務処理に対応した性能向上を、最新の「Power11」プロセッサ搭載などにより実現しています。また、新モデルは、as a Service型ITプラットフォームHitachi EverFlexのミッションクリティカル基盤として利用できるため、導入後の柔軟な拡張が容易となり、複雑なミッションクリティカルシステムの運用負担も軽減し、これらにより社会インフラ事業の継続性を高めます。

背景

社会インフラ事業の継続性を確保するためには、事業を支えるシステムの高い可用性や、激化するランサム攻撃などセキュリティ脅威への備えがますます重要になっています。加えてAIなど先端技術を活用した新サービスの展開に耐えうる処理能力や環境に配慮したシステムへのモダナイズ、運用負担の軽減や柔軟な拡張性も求められています。
日立は、社会インフラや金融、公共、産業分野などのミッションクリティカルな基幹システムを、高性能・高信頼なUNIXサーバである「EP8000」と関連ソリューションによって支え続けており、今回その最新モデルを投入します。
なお、「EP8000」は、AIネイティブな基幹システムへ刷新する「モダナイゼーション powered by Lumada」*1のIT基盤としても活用可能です。

*1 2025年10月21日 ニュースリリース AIネイティブな基幹システムへ刷新する「モダナイゼーション powered by Lumada」を提供開始

エンタープライズサーバ「EP8000」

新モデル「EP8000 S1124」の特長

1:可用性をさらに高めてシステムの計画ダウンタイムを極小化し、事業継続性を向上

社会インフラ事業の安定した運営には、ミッションクリティカルシステムを止めないための可用性が不可欠です。従来から「EP8000」では、高い可用性を実現するため、万一の故障時にも業務を止めないハードウェアの冗長化*2や、障害発生時やメンテナンス時における、稼働中の業務サービスの無停止での別サーバへの移動*3、システム障害監視と待機系への自動切替*4などを行うためのさまざまな機能を備えています。
これらに加え、新モデルでは、ハードウェアの冗長化をさらに強化し可用性を向上しました。具体的には、プロセッサに交替専用のスペアコアを標準搭載*5したことで、障害発生時やメンテナンス時に重要な業務アプリケーションを停止させないためのプロセッサ交替を確実に行えます。これにより可用性がさらに高まり、システムの計画ダウンタイムを極小化して事業継続性を向上します。

*2: メモリーとプロセッサの冗長化
*3: 障害時やメンテナンス時に稼働中の論理パーティション(LPAR)を停止せず別の物理サーバへ移動するLive Partition Mobility (LPM)機能で実現
*4: システムダウンにつながる深刻な障害時に、システム全体を別のハードウェアに交替させる高信頼化システム監視機能「HAモニタ」で実現
*5: 従来は未使用プロセッサがある場合のみ交替可能であった動的プロセッサ交替機能において、新モデルではソケット当り2個のスペアコアを交替専用に標準で搭載

2:激化するランサム攻撃などの脅威からシステムとデータを強固に保護。迅速なシステム復旧も実現

ミッションクリティカルシステムの重要な処理やデータを守るセキュリティをさらに強化しました。具体的には、システムの起動プロセスや論理パーティションのシステム間の動的な移動などの重要な処理を守るため、セキュアブート*6とLPMにおいて、量子コンピュータを用いても解読が困難な耐量子暗号化を新たにサポートしました。
また、激化するランサム攻撃に備え、侵入を前提としたデータ保護や迅速なシステム復旧を、日立ストレージと連携した「データ保護ソリューション」により可能にします。例えば、マルウェアが長期間潜伏しても感染前のデータを確実に守るため、多世代バックアップをサーバから直接アクセスできない領域に保持し、強固にデータを保護します。さらに、エンドポイントでの悪意ある振る舞いを検知し、感染後の攻撃活動の兆候を早期に特定するEDR製品*7との連携で、感染ルートや感染時刻の調査、リストアポイントの決定などを行い、迅速なシステム復旧が可能です。

*6: 署名済みの信頼されるソフトウェアのみを実行可能とする機能
*7: Cybereason Inc.のEDR(Endpoint Detection and Response)製品「Cybereason EDR」を使用

3:AI活用などによる処理量の増大に対応した性能向上と、消費電力を抑制した環境配慮を両立

社会インフラ事業においてもAI活用が進み、その処理量の増大が見込まれています。たとえば、リアルタイム分析や大規模データベース、メモリー集約型のワークロードなどに対応した性能向上が必要です。「EP8000」では従来から、AIアプリケーションによる処理増大に対応する内蔵型のオンチップアクセラレーションを搭載*8しています。
これに加え、新モデルでは「Power11」プロセッサ搭載によるコア性能の向上やメモリー帯域の拡張*9によるレイテンシ低減などの性能向上を図っています。さらに処理量増大に伴う消費電力を抑えるため、エネルギー効率向上*10も実現しています。これらにより、AIなどに対応した高性能化と環境配慮を両立します。

*8: 内蔵型の推論用オンチップアクセラレーションは「Power10」、および「Powe11」に搭載
*9: 「Power10」プロセッサ比でコア性能を15~25%向上。メモリー帯域とレイテンシの最適化でデータレートを50%向上
*10: コア電圧低減と熱設計電力増によりエネルギー効率を向上し、消費電力当たりの性能を「Power10」比で最大30%向上

4:ミッションクリティカルシステムの運用負担軽減と柔軟な拡張が可能

年々複雑化するミッションクリティカルシステムにおいて、運用負担を軽減するマネージドサービスの活用が進んでいます。新モデルは、as a Service型ITプラットフォームHitachi EverFlexのミッションクリティカル基盤*11としても利用できます。これにより、日立のこれまでのAIXサーバの運用ノウハウを生かしながら、保守情報の選別や配信などを行い、システム信頼性を保つためのお客さまの運用負担を軽減します。また、必要なリソースの増強やオプションサービスを月額定額で利用でき、初期投資を抑えつつ柔軟な拡張も可能です。将来モダナイズを計画しているお客さま向けの支援メニューも利用可能です。

*11: 2024年10月から提供開始済

新モデルの価格および提供時期

名称概要標準価格(税別)標準価格(税別)
EP8000 S1124最新CPU「Power11」搭載の
高信頼UNIXサーバ
月額 571,700円~*122026年7月

*12:Hitachi EverFlexミッションクリティカル基盤において月額利用の場合

「EP8000」について

「EP8000」は、オペレーティングシステムにAIX®を採用する日立のUNIXサーバです。金融機関をはじめとする企業の基幹業務や鉄道、電力などの社会インフラ向けシステムなどに多くの稼働実績があり、日立ストレージと連携した高速かつ高信頼なデータ処理を実現します。また、万一の障害発生時でも、日立独自の高速系切替機能により、現用系から待機系へのサーバ切替えが短時間に可能であるなどの各種特長や、長期保守を支援する日立サポート360により、基幹業務や社会インフラシステムの安定稼働を支援します。

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商標注記

  • IBM、AIX、Power、は世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。
  • その他、記載の会社名、製品名などは、それぞれの会社の登録商標もしくは商標です。

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